【マックイーン モードの反逆児】感想/美と狂気のドキュメンタリー

【マックイーン モードの反逆児】を観たぜ
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アレキサンダー・マックイーンのコレクションはずっと好きで追っていたが、デザイナーである彼本人について私は無知だった。

というのも、私がファッションに興味を持ち始めてすぐの頃に彼は他界していたのだ。
それでも彼の、斬新…どころかあまりに衝撃的なコレクションの数々はしっかり覚えていて、映画のなかで改めて(なんと本人の映像解説によって…!)コンセプトを知れてとても嬉かった。
しかし、嬉しい反面、彼の服を見ることが辛くなった。

アレキサンダー・マックイーンの服はアバンギャルドで気品があり、そして、常に闇を見せつけてくる。
曰く、「コレクションのテーマは僕の内面」だと言う。
狂った精神病患者たちも、野生の獣たちも、彼の内面なのだという。

アレキサンダー・マックイーンは不幸だ。あんなにも才能に恵まれ、人に恵まれ、成功を収め、それでも満たされないと感じてしまう。そして自分を愛する人たちすら傷つける。あまりに不幸な生き方の人だ。
満たされないから、飢えていたから、あんな斬新な洋服をつくり続けられた?
なんて、そんな風に言うのは簡単だろうけど。

狂い行くデザイナー、荘厳な音楽、目眩がするほど美しい洋服。まるでゴシックホラー映画のようだ。
悲しく美しい映画だった。

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観た日 4/29
観た場所 TOHOシネマズ日比谷
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監督・製作/イアン・ボノート
アレキサンダー・マックイーン
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